着物の仕立てと仕立て直し伊藤和裁

男物 事例14

男物浴衣の仕立て


ネットで男物と女物の浴衣の仕立ての注文を頂きました。その内の男物浴衣です。
藍染めの一番濃い染め紺色が地色です。【豪栄道】の文字と桜の植物文様と吹雪の自然文様の取り合わせた桜吹雪模様が今回は紺色の地色より目立つっています。紺色と白色の2色だけなのに、仕立ての追っかけの柄合わせも加わって、着物全体が粋にそしてヤケに騒がしい感じがします。木綿地の場合、クリーニングの後に生地が縮んでしまいますので、仕立てる前にその木綿地に霧を吹き一昼夜、寝かせて乾いてから仕立てにかかります。
男物の仕立ては女物とは違い、お端折りが無く、ツイ丈に仕立てます。このお客様、身長が180cm以上で、肩巾と後巾の差が大きい方でしたので脇を引き換えて仕立てております。今回、この仕立てで一番工夫しているところは絎けた目が表地に出ないように、目立たないように、部分部分、細かく縫い糸を変えながら絎け仕立て上げたところです。