着物の仕立てと仕立て直し伊藤和裁

着物の仕立て

お仕立て事例 - 寛文小袖文様風訪問着


文様の配置が江戸時代の寛文年刊に流行った『寛文小袖配置の訪問着』みたいです。地色は紺青色(コンジョウイロ)で紫がかった濃い青に文様は昔の庶民の家の庭の垣根と植物で描いた草花文様です。垣根に秋真っ盛りの秋草(桔梗・萩・撫子・薄・女郎花・葛・藤袴)に葡萄が描かれています。着物の柄付けは背、脇、衽、衿、袖、と全ての縫いで、小さな模様が、一つの絵になる様に描かれています。この雰囲気を壊さない様に、お客様の寸法に仕立て上げます。今回のこのお客様は、背が高く、スマートで、裄の長い方です。なので、柄合わせにひと工夫必要です。背・衽・衿元は柄がキッチリと合わさる様に寸法を考慮して、出来上がり位置を決め仕立て上げます。写真では見えないですが、別布を用意し、化粧衿も手縫いして、取り付けて、豪華さをアップしています。

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