着物の仕立てと仕立て直し伊藤和裁

子供用着物

七五三参り。女児七歳用着物を仕立てました。


毎年、この季節を迎えますね。十一月十五日は、全国の神社で七五三参りで賑わいます。見慣れた行事の中、子供用着物の色彩・色調は、その時代の流行りがあります。今回のお問い合わせ、オーダーメイドの仕立ての反物は、着物が、主流の衣料の余韻が残る中、昭和の時代に製作された子供用着物の反物です。お客様の箪笥の中に眠っておりました。それを女児七歳用の晴れ着に仕立てました。

普通なら、古典美と表現される型友禅染めの着物ですが、鮮烈な赤色と着物全体に散りばめられた丸く模ったデザイン。花丸文様(あらゆる草花を円形の中に収めたデザイン)紅葉の丸、桜の丸、そして、動物のうさぎと合わせた文様合わせの花兎が描かれています。古典美の花丸文様が、大胆で斬新な着物に思えて、新鮮な印象を与えてくれます。

仕立てについてですが、ほぼ、大人仕立て、四つ身仕立てになります。違うところは、肩に揚げをしているのと、衿に紐飾りを施しています。柄合わせは、花丸文様が両袖、両身頃に屈かないように心掛けて仕立てました。

初めての着物や袴、足袋に草履に戸惑いながらも、晴れ着に身を包む姿は、男児は 誇らしげに女児は凛として日本人の誇りを感じます。

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