着物の仕立てと仕立て直し伊藤和裁

男物 事例12

男物大島着物と羽織の仕立て


京都のお客様からサイズの大きな男性の仕立ての相談・依頼を受けました。
『パソコンで拝見させて頂きました。色々難しい注文に対応されていて、仕立てをお願いしたいのですが。』とお問い合わせを頂きました。
男物大島の着物と羽織の仕立てです。仕立てる生地の長さ用尺は一ぴき(24mほど)必要です。
男性は体型別にいろいろと考慮しなければいけないことがあり、同じ身長、体重でも、年齢によっても違いが出ます。着用されるお客様は身長が175cm、胴周りが1m11cmという大変大柄な方ですので、着物の仕立て寸法は身丈、背から3尺9寸、裄は一杯で2尺少しいると思います。その為には着物の裏地はキングサイズ(1尺以上)の胴裏が必要になります。この胴裏を使って仕立てました。一方、羽織の方は、袖巾が着物の袖巾より1分から2分多く必要となる為、今回は羽織の仕立て寸法を割り出してから、着物寸法を割り出して仕立てています。それに羽織の肩裏は大柄な方なので、肩の厚みで乳付けが上って見える為、前の乳付けの位置も普通の9寸より5分ぐらい下にして仕立ててあります。羽織の前の接ぎ位置は背中の絵羽の柄を中心にして、普通の前の接ぎ代はヒモ付けより1寸5分ぐらいの標準としていますが、それは肩裏の柄によって移動させて仕立てます。