着物の仕立てと仕立て直し伊藤和裁

着物の仕立て

お仕立て事例 - 5つ紋黒裾模様留袖


黒留袖比翼付きの仕立てをしました。この着物は既婚女性の第一礼装です。結婚式に新郎新婦の母親、仲人の夫人、親族の既婚女性が着られます。黒留袖は、背、左右両方の外側の袖、後は両胸の5か所に家紋を入れます。今回の紋名は『蔓柏(つるかしわ)』といいます。3枚の柏の葉の間からから、柏の蔓が伸びています。それを平面的にデザインされた紋です。着物の絵柄は【几帳に花扇】の裾模様の留袖。主に、吉兆文様と呼ばれる模様で描かれています。本来、留袖は白羽二重の下着をつけて着ますが、今は留袖を着やすくする為に衿や裾だけを2枚重ねたように仕立てる比翼仕立てが主流です。この着物も部分比翼仕立てをしておりますし、この裾模様を上前衽から下前衽にかけて、柄合わせをして仕立て上げております。

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