
着物の仕立て
創作紬の訪問着の仕立て

群馬県の四季折々の山や川の表情に大地の香り、夏を暑く、冬は寒い、自然の移ろいを見せる上州、赤城山の麓。赤城紬はそんな風土の中で上州女性の手によって、一反一反、丹念の織られています。上州深山でとれる特殊な工繭から、素繰りという技法で作られた玉糸座繰り糸。 繭本来の自然な光沢があり、丈夫でしなやかな着心地の本格派の紬です。深紫(濃い紫色)が光沢のある紬地にエキゾチックな模様を丹念に表現したきものです。 色や赤色、汕頭で織り出された横縞横段柄がポイントになっています。紬独特の味わいに新しい感覚を巧みに調和させた高級織物として現代に息づいています。
汕頭紬付下げのお仕立てについてですが、今回は横段柄に部分的に汕頭刺繍がある付下げです。
柄合わせは、衽以外は段々に合わせ、身頃の衽の汕頭は八掛けがある為、そのまま仕立てをして袖のみ縫い代が見えるので八掛けと同色の裏張りをしました。
今回は付下げで部分汕頭だったので、袖のみ裏張りになりました。
訪問着など全体に汕頭のある着物は、胴裏を八掛けと同色に染めたり、通し裏にすることもあります。