着物の仕立てと仕立て直し伊藤和裁

仕立て直し

仕立て直し事例 - 袖仕立て直し


小紋着物のお袖の形を元禄袖と言う丸みの大きな形に仕立て直しました。
ユニークな袖の仕立て直しなので皆さんに紹介したかったのですが、ビフォーの写真を無くしてしまいボツの事例になってしまいました。しかし、お客様からお礼のお手紙を頂きましたので、やはり、面白い事例なのでご紹介する事にしました。
小紋着物(綸子縮緬地の菊尽くしの地模様)は親族の方に頂いた着物です。お客様自身もこの着物が大変、気に入りお茶の席でどうしても着用したくてネットで着物を直してくれるお店をいろいろ探して、私共のところに相談に来られました。
どうして?袖の形を元禄袖にしないと着れないのか。(袖丈の長さが気にならなければそのまま着れますよ)それは今の袖丈の長さか1尺3寸(身長によって少しことなります。)ぐらいだからです。親族の方から貰った小紋着物は昭和中期以前の着物で当時の皆さんは小柄の方が多くて、袖丈を1尺2寸にしていたからです。縫い代も無かったので1尺3寸にも出来ません。なのでお客様と相談して、丸みの大きい元禄袖にし、着物全体の雰囲気を変え、お客様お気に入りの小紋着物を着用出来るように大胆に工夫しました。(ちなみにこの元禄袖袖の長さが1尺1寸しかありません。袖の形を大胆に変えるだけで、それも袖丈を1寸も短くしてるのに今風に着れるんですよ。)お茶席でお友達に大変好評で、お客様にも喜んで頂きました。ありがとうございました。

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