着物の仕立てと仕立て直し伊藤和裁

男物 事例59

ご主人の男物紬アンサンブルを息子さんサイズに仕立て直し


草木染めの茶地が個性を引き立てています。一本一本、糸を手で引き、染め上げた男物紬アンサンブル。今までは、ご主人のきものでしたが、落ち着いた雰囲気のこの着物と羽織のアンサンブルをを息子さんサイズに仕立て直しの依頼です。

羽織の袖の部分に、生地が弱っていて穴開きがいくつかありましたので、着物の身頃を羽織の袖を一枚取り、残りの身頃を着物の上の方に使い、穴の開いた袖を簡単に修理し身頃に使いました。その他の穴開きも、中々文章では説明しにくいのですが、工夫して直しをしてあります。裏地の肩裏と胴裏を新しい物にして、袖巾に足し布をし裄を出し、息子さんの紬アンサンブルに仕立て直しました。

お客様の了解を得てるとはいえ、ハサミを入れる時は緊張します。本当に色々な経験を積んだ、熟練した者だけが出来る仕事です。