
着物の仕立て
琉球紅型訪問着の仕立て

着物愛好者なら皆が憧れる日本の沖縄の至宝の着物です。
十八世紀の沖縄、琉球王朝の基で琉球紅型は発展しました。(昭和以前は琉球紅型のことを『形付』と呼ばれていました。)
『琉球紅型』と呼ばれるようになったのは昭和以降のようです。
琉球紅型の伝統的な図案は、当時の日本本土や大陸からの影響を受け、沖縄の太陽の光、空の色、海の輝きの風土で育んだ独自の色使いで、紅型ならではの美しい色合いが今日に至り、強烈な印象を放っています。
今回の訪問着は、やはり強烈なインパクトを与えてくれる目にも鮮やかな色で描かれています。
花々と沖縄の海の波の文様取り合わせです。
紅型の染料は、主に顔料を用います。その顔料で表現された花の模様は【朝顔と桜】、波の模様では海辺に打ち上げられる【貝類や珊瑚】を南国情緒が感じます。
訪問着の仕立てで注意するところは、柄合わせです。 柄合わせは背中心、身頃脇、衽、袖、衿、を合わせますが、寸法によって(身巾が狭い、身巾が広い、裄が短い、裄が長いなど)柄合わせが難しい事もあり、そのような時は背中心、上前衽、上前衿は綺麗にあわせ、他は柄をずらすか、多少の寸法変更をして柄を合わす事になります。
柄を潰しても枝など柄の流れを合わせる事で綺麗に仕上げます。