着物の仕立てと仕立て直し伊藤和裁

着物の仕立て

シックなモノトーンの夏紬の仕立て


初夏にモノトーンの夏紬は、格別の涼しさを感じさせてくれます。
裾模様の訪問着に構成され、共薄色の絣カスリで織り表した桜の花びらが、初夏に向かう季節感を漂わせています。

今回、仕立てた着物は盛夏には着用は出来ませんが、六月、九月、十月に白っぽい帯に帯締め、帯揚げの色でアクセントをつけてお召しになると素敵です。単衣仕立てにも色々な縫い方があります。盛夏にお召しになる透けるきものと紬や縮緬などの単衣はともに縫い方に違いがあります。
広衿の場合、透けるものには絽の衿裏。透けないものには胴裏の衿裏を衿先までつけます。
単衣には、隠し縫いという縫い方があります。衽付け線などは、縫い目が見えない様にすると裏が見えた時、縫い目が見えずにスッキリとします。
ただ、布の厚みがあるものには不向きで、ちょっとゴロ付く時があります。今回のこの着物は、衽付け線は隠し縫いで仕立て上がています。

←前の事例次の事例→着物の仕立て